2017 / 10
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遥か遠い昔に読んだ欧米の詩や小説の春の場面にスミレ、キンポウゲ、サンザシ、揚げひばり、夜鳴き鶯という言葉が出てきた。 
 スミレはすぐにイメージできるけれど他のものは良く分からなく記憶の底に眠った。

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 フランスの冬は長くて暗く、分厚く垂れ込める灰色の雲に頭を押さえつけらながらじっと耐えなければならない。だからこそ春の訪れはまぶしく踊りだしたくなる気分になるのだが、まだ灰色の景色の中に最初に花をつけるのがサンザシだ。
 遠くから見れば米桜のようにも見え、春を告げるというよりも春の予感、フランス料理でいえばアペリティフ(食前酒)のシャンパンの泡のようなもので、本格的な春の料理を食べられるのはまだまだ先のことである。
 サンザシの枝には棘があるから生垣には理想的で牧場に沿って長く植えられている場合が多く、晩夏に小さな赤い実をつける。

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 キンポウゲは金鳳花と書くが漢字の豪華なイメージからすると実物の花はあまりにもつつましく小さすぎる。
 フランス語では金のボタン、英語ではバターカップだからこのほうが納得のネーミングで和名の別名、ウマノアシガタは葉の形から来るようだがよく分からない。
 どこにでもうんざりするほど咲くし、ニスを塗ったような光った花びらが好きでなく、茎、葉も好みでない被差別植物なのでどんどん抜くが、あなたは野に咲く姿が似合っているのだからガマンしてね。

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春一番にさえずるのはひばりだろう。フランスでは曇るとすごく寒いが太陽が出さえすれば3月でも暖かく感じる。そんな暖かい日を待って待って待ちわびて空に飛び出し歌うのがひばりだからこの声を聞けば空は飛べなくても気分はアルエット(ひばり)。
 ひばりは春料理のミーザン・ブーシュ(突き出し)かな。オードブルは何にしよう。
 ついでながらフランス語のオードブルは作品外という意味で「まだこんなもんじゃありませんよ」とでも言いたげだ。確かに後で必ず納得するもので、僕としてはオードブル2品、メインなし、デザート2品とコーヒーが理想なのだが・・・。

 夜鳴きウグイスはフランス語でロシニョール、ドイツ語でナハトガル、英語でナイチンゲールだが、ヨーロッパきっての名歌手で野外歌劇場のプリマドンナである。夕方に高い木の梢で鳴くが小さな鳥なのでなかなか姿が見えない。

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 花に囲まれ、春の陽だまりに佇み、鳥のスプリングソナタを聞く楽しみは辛い冬を耐えたご褒美で、自然のもったいぶったちょっと意地悪な演出でもある。

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Kazan

Author:Kazan

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宇藤華山(カザン)
東京芸術大学及び同大学院卒業 フランス政府留学生としてパリ高等美術学校で学ぶ。シャンソン歌詞の翻訳をしながらシャンソンを歌う。

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英国の庭園とコッツウォルズ、フランス花景色、水彩画作品を紹介。

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